少し前にシャープペンシルタイプのチャコが発売されました。
子供の頃から縫い物をしてて 「 シャープペンシルタイプのチャコがあれば便利なのに・・・ 」 と思い続けてやっと登場ですよ。
世の中にシャープペンシルが登場してから一体何十年経っただろうか?
ではこれで解決されたかというとそんな事はないのです。
シャープペンである以上は、ある程度の硬さの芯を使わないと折れてしまうのでしょうね、柔らかいジョーゼットなどの生地や、少し荒めの織りや、凹凸のある生地には線が付きにくい。
パッチワークなどに使われるようなフラットな綿織物やしっかりした生地向きです。
確かに商品名は 『 キルト用チャコ 』 というような名称で、そういう用途の生地に対応できるようになっただけで、万能ではありません。
昔ながらの三角形の塊になったチャコは一番柔らかいので印はかなり良く付きます、が!“ 先 ” なんて呼べる部分は無いに等しい。
だからえんぴつタイプ、サインペンタイプ、店で見かける新製品など、色々なチャコを試してみるものの使ってみる度にガッカリ。
これしかないんだからしょうがないと妥協し、 「 えーーと、ココに線があるってことは、1〜2mmくらい内側が正確な位置かな?」 と、カンを働かせて作業するのです。
母は 「 正確に印を付けるならヘラ! チャコのラインなんてぜったい信用するな 」 と口にしますが、こういう極端な人もいるくらいだから販売側も本腰入れないのかもしれない。
正確さを要求されるものの場合、和裁のヘラを工夫して使う事もあります。
それから、ラインは信用出来るけど作業は面倒な、カーボンのチャコシートで印を写す方法もあります。
いずれにしても、なんでこんな便利な世の中で前世紀の道具が一番正確なんだ・・・カーボンなんて今時領収書くらいしか目にしない代物だし、ヘラなんて見たこともない人がほとんど。
結局縫い物自体が超アナログ作業で、道具より経験でカバーしろ!という御達しですか?
柔らかくて折れないチャコの芯が開発されるのには、またこれから何十年も待つのかなぁ。