2009年06月26日

絹のお話

繭玉って実は色んな大きさや色の種類があります。
蚕の品種によって出来る糸の太さや特徴が変わるので、利用用途も違いがあるのです。
すごく細い糸を吐く日本の純粋種で最高級品 『 小石丸 』 は皇居御用蚕所で飼育されてるので聞いた事あるかもしれません。

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冬に銀座で行ったイベントに引き続き、先日は横浜のレンガ倉庫で、群馬シルクをアピールするイベントにAKA+Hも参加させて頂きました。
私は知識不足だったので、群馬にオリジナルお蚕様が存在していた事も知りませんでした。
お蚕も牛や豚みたいにブランドがちゃんと存在していたんですね。

『 新小石丸 』 節が無くて繊度にムラがない、高級呉服用
『 世紀二一 』 一つの繭から1500mも取れ、糸が細く高い染色性が特徴
『 ぐんま200 』 蚕が強健で糸がほぐれやすく並太、極めて白色
『 蚕太 』 太い糸を得るために改良した品種、ニットなどに利用
『 上州絹星 』 古来種との交配、強度と伸度に優れた摩擦に強い糸
『 ぐんま黄金 』 まさに金! って感じの山吹色の糸を吐く
『 新青白 』 薄緑色でフラボノイドが多く含まれているので、抗菌性が高くて寝具などに使われるそう
( 国産絹の布団やシーツなんて、どんな価格になるのか興味深深だ・・・ )

子供達はきっと繭玉も糸巻きも見るのは初めてなんでしょうね。
生き物を殺して出来上がる糸・・・貴重なはず。
何千年の時が経っても絹以上に美しい素材は登場しなかったんですよね。
大事に後世に残していきたいものですね。
posted by AKA at 12:24 | 布のアトリエから

2009年06月09日

ビーズ刺繍のタペストリー

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パッチワーク的感覚のビーズ刺繍のタペストリーを額に入れて飾っているのを見かけた。
じっーーと良く見ると、一つ一つのパーツは大作ってものには程遠く、どちらかと言えば雑というか、ゆるーーい空気さえ伝わってきそうな出来栄えだったりする。

ところが、そのゆるい雰囲気のパーツが一致団結すると、案外見栄えするものになるからパッチワークって手法はあなどれない。

以前キルトの展覧会を観ていると、作品の一つに店名のロゴがプリントされたリボンをクレイジーキルトの手法で仕上げたタペストリーがあった。
ゴディバとかチョコレートやお菓子などの包装に結んである例のリボンなんですが、その身近なゴミ同然のものが何百本と縫いこまれているんです。
ちょっと圧巻。
うわぁこんなの作ってみたいかも・・・とその瞬間は思ったけど、隣で見ていたご婦人が 「 こうなると何にも捨てられないわねぇ 」 と笑いながら呟いたのにハッとして、そうだよねぇ、材料集めるだけでどれだけお菓子食べなきゃなんないんだ、と当たり前のように諦めた。
パーツ自体は美しいとはお世辞にも言えないものなのに、縦横無尽に流れる大量の色の線は現代美術的ですらあった。

ビーズ刺繍したものを額に入れて飾りたい。
なんて事を目標にすると、さぞかし見栄えのいいものを作らねば! と肩に力が入ってしまい進捗しなそう。
一日で終わるような簡単な図案を一枚、また一枚と作っていって、集まったらパッチワークにするというのなら、タペストリーくらいの大作も可能だったりして。
posted by AKA at 12:00 | 布のアトリエから

2009年05月03日

ギフト− 贈り物って楽しい

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贈り物って自分のものを購入する何倍も悩むから苦手、という話を耳にする。
実際、私にプレゼントを差し出しながら 「 何をあげていいのか分かんなかったんだけど・・・ 」 って言われた事もある。
『 好みがうるさそう 』 どうやらそのように思われているみたい。

友人という間柄ですらこうなのだから、ちょっとした知り合いに何か適当な物を贈るとなると “ どうせ好みは分かんないだから無難な物をさっさと選ぶ ” “ これじゃ気に入らないかもとひたすら迷って、人に物を贈るのが苦手になる ” そういう傾向になるのも頷けてしまう。

先日はAKA+Hのバッグとポーチをおそろいで、入学祝いにラッピングして発送というご依頼を頂きました。
そこまでちゃんとした記念日じゃなくても、私は人にちょっとしたものをあげるのが結構好きかもしれない。
親友ならばだいたい好みが分かっているし、そうでもない人でも過去の会話を思い出したりしながら好みを探ったりする。
それでも発想のヒントすらない場合・・・予算の範囲で上質の物を差し上げるようにしています。
無難な2000円のタオルにするくらいならば、最高級フランス製手漉き紙のエンボス加工の封筒とかね。
もしその人に必要ない物でも、使わないけど持っていたい・・・という気持ちになってもらえるような美しい物がいい。
でも結局、自分が好きなものをあげちゃう事が多いかな、 「 ワタシはこんなものが好きなんです、どうぞ! 」 みたいに。

日々おすそ分け程度なら機会は頻繁なのでラッピング用品はかなり常備しています。
学生時代はラッピング屋さんでバイトもしていたくらいなので、リボンやペーパー、ラミーなどの麻のパッキン・・・もはや買う事自体が楽しくて、色々集めてしまうのですね。
ギフトって幸せオーラが漂っていて、気持ちが明るくなりますね。
posted by AKA at 09:12 | 布のアトリエから

2009年03月27日

チャコ遍歴は苦悩の連続

こんなに色々な物が驚くほど便利になったり、0.5mm芯のシャープペンが “ もっと細いままキープされる ” ものが発売されたりする世の中なのに、“ 布に適度な正確さで印をつける ” という控えめといっていい望みがスッキリと解決されない状況に、かなりガッカリしています。
少し前にシャープペンシルタイプのチャコが発売されました。
子供の頃から縫い物をしてて 「 シャープペンシルタイプのチャコがあれば便利なのに・・・ 」 と思い続けてやっと登場ですよ。
世の中にシャープペンシルが登場してから一体何十年経っただろうか?

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ではこれで解決されたかというとそんな事はないのです。
シャープペンである以上は、ある程度の硬さの芯を使わないと折れてしまうのでしょうね、柔らかいジョーゼットなどの生地や、少し荒めの織りや、凹凸のある生地には線が付きにくい。
パッチワークなどに使われるようなフラットな綿織物やしっかりした生地向きです。
確かに商品名は 『 キルト用チャコ 』 というような名称で、そういう用途の生地に対応できるようになっただけで、万能ではありません。
昔ながらの三角形の塊になったチャコは一番柔らかいので印はかなり良く付きます、が!“ 先 ” なんて呼べる部分は無いに等しい。
だからえんぴつタイプ、サインペンタイプ、店で見かける新製品など、色々なチャコを試してみるものの使ってみる度にガッカリ。
これしかないんだからしょうがないと妥協し、 「 えーーと、ココに線があるってことは、1〜2mmくらい内側が正確な位置かな?」 と、カンを働かせて作業するのです。
母は 「 正確に印を付けるならヘラ! チャコのラインなんてぜったい信用するな 」 と口にしますが、こういう極端な人もいるくらいだから販売側も本腰入れないのかもしれない。

正確さを要求されるものの場合、和裁のヘラを工夫して使う事もあります。
それから、ラインは信用出来るけど作業は面倒な、カーボンのチャコシートで印を写す方法もあります。
いずれにしても、なんでこんな便利な世の中で前世紀の道具が一番正確なんだ・・・カーボンなんて今時領収書くらいしか目にしない代物だし、ヘラなんて見たこともない人がほとんど。
結局縫い物自体が超アナログ作業で、道具より経験でカバーしろ!という御達しですか?
柔らかくて折れないチャコの芯が開発されるのには、またこれから何十年も待つのかなぁ。
posted by AKA at 12:46 | 布のアトリエから