2016年05月30日

花紺青の紬

紺は日本人にはとても馴染みのある色だから、好き嫌いを別にすれば紺が似合わない日本人は少ないかと思う。

『 紺 』といっても様々なニュアンスの色が存在するけれど、私が好きなのは 紺青−こんじょう と言われるような色。


平安時代頃には金青(こんじょう)という少し赤味がかった濃青が既に存在していたらしい。
それはアズライトという鉱物から作られる色で、今はその天然顔料を【 岩紺青 】と呼んでいて、染料より日本画の岩絵具として使うほうが一般的。
ラピスラズリにも似た美しい色なのでパワーストーンとしても有名。

ちなみにアズライト(アジュライト)の語源は、ペルシャ語の『 藍色 』という意味だそうです。
でも日本での藍色は違う色調の青ですけどね。

約300年前に着色力の強いプルシアンブルー化合物が誕生すると、江戸時代には日本に入ってきて、天然のアズライトと区別するために人工顔料は【 花紺青 】と呼ばれるようになりました。


着物160530.jpg


要するに少しだけ紫を感じるような紺が好き。
オークル系の肌には相性が良くて陰気臭くならない色です。


ネイビーという色も日常的に出会う濃紺だけど、日本人にとっては単調すぎる紺だと思う。
そして着た時にちょっと硬い印象になる。

いわゆる濃紺でも、赤味や鉄など様々な色のニュアンスがかけ合わさって深い色になるのと、ただもう黒っぽく濃い色になるのとでは、一口に紺といっても全く違う印象の色になりますね。
posted by AKA at 14:38 | 着物コーディネート 紬