「 一生大切に着たいくらいお気に入り! 」
という存在ではまったく無いので、その処遇に困ってしまいました。
長く着れるような模様ではないので、わざわざ直すのは時間の無駄遣いという気がしたのですが、浴衣でグレー地っていうのが次に難なく見つかるかどうか・・・探すくらいなら直すほうが早いだろう! と、渋々作業開始。
居敷き当てに共布が付いているので、それを使って胴継ぎをしました。

共生地で9cmくらいは長くなった。
せっかく解くのだから、この際他の寸法も直すべきでしょう。
プレタの浴衣なので、本当に着難い寸法でしたから。
直す前は後幅が30.5cm・・・、これってヒップが100cmくらいの人の後幅寸法ですが、前幅は23cm。
通常の着物寸法の割り出し方からすれば意味不明です。
標準体型の人はそんなにお尻が後にだけ突き出しているのだろうか? それとも、裄をそんなに必要としているのだろうか?
でも、袖幅は案外狭かった。
既製品には既製品なりの事情も理由もあるのでしょうが、変な比率の物は体に馴染みませんので、後を狭くしたり前を広くしたり。
結局ほぼ全体の縫い直しになり、かなりの時間をかけてしまいました、溜息です。

継いだ所は着付けると全く見えないので、多分、+10cmくらいは帯から見えずに伸ばせるのだと思います。
時間はかかったけれど、復活出来たので良しとするか。
「 物は大事に使いましょう 」
というスローガンを実行するのは大変な事だなぁ。
手数のかかるアイテムは家に招き入れないのが一番のエコだと、つくづく感じました。