2011年12月23日

戦後の着物トレンド

着物のウールコートを作ってみたいな
そう思って実家に型紙など参考になる本はないかと探していたら、亡き祖母の古い和裁の本が目に留まりました。

昭和34年出版と記載された 【 新和裁全集 】
当時にとっての新しい和裁とはどんなもの? と興味深深で手にとり、ページをめくると・・・

巻頭のスタイルページに載っていたのは “ お洒落な3ピース ” というタイトル。


着物111223_1.jpg

“ 軽くて着易い工夫着でございます ”

解説はともかく、これはお洒落なのか?
よく分からないが・・・

二部式着物というものは聞いたことあるけど、ワンピースにベストを組合せるような感覚のものなのだろうか?


更に “ 現代的な感覚を取り入れた・・・ ” というものは

着物111223_2.jpg

何ですか? この袖!

かなり無理矢理なデザインになっちゃってますよ。
ここまでデフォルメするなら、何も着物という形状を維持しなくても、洋服でいいじゃないか、という疑問さえ感じてしまう。

対丈に帯はサッシュのように無造作。
ガウンのような感覚でしょうか?

まだこの頃は、「 シワは着付けの敵 」 のようなガチガチな着方はしていないのでしょうけど、何だか滑稽な感じがしました。
今と間逆に、お洒落に洋服をコーディネートする感覚が身についていなくて、着物をベースに洋服風にする方が抵抗感がない、という時代だったのかもしれません。


KIMONO姫的に大胆なアンティークの着物を短く着付けて、タイツにブーティというコーディネートで歩く女の子を見た年配の女性が

「 すごいわね 」
「 大胆すぎる 」
「 着物をあんな風に着るなんて 」

とか、囁いているのを耳にしたことがありますが、ファッションは流動的に移り変わるものです。
どの時代でも見たこと無いものは飛び出してくるんですね。

昭和なんてそれこそ着物スタイルの激動期だったんじゃないかしら。

華やかでロマンティックな着物
贅沢禁止のモンペ
やたら丈を倹約した袖やコート
高級礼服全盛期
数十年でみんな着物を着なくなる
そして今や、浴衣で歌舞伎に行くというビックリな提案が雑誌に載ったりする。


しかし、この本は日本人がまだまだ着物で過ごしていた時代だけあって、それこそ下着からウールコートまで、着物に必要な全てが記載されている貴重な本でした。
熟読せねば!
きっと参考になることが沢山載っていそうです。
posted by AKA at 12:19 | 着物いろいろ話