胴を太くするとお太鼓が太くなる
お太鼓をこじんまりさせると胴も細くなる
かがり八寸なら、胴の畳み方をずらして太く見せる工夫をしたりしますが、普通の名古屋帯は胴はお太鼓の半分の幅になっています。
最近では太めが好まれるようで32cmくらいの仕立て上がりも多いようです。
胴前が太くなるのは嬉しいけれど、お太鼓32cmは私の好みからすると広幅すぎる。
もともとナデ肩な上、上半身が貧弱なので二の腕がお太鼓に当たったり、模様によっては妙にヨコ型な太鼓結びになってしまったりする。
何かバランスが悪い。
だから、自分で仕立てる時は胴もお太鼓もそれぞれ好みの幅にして、“ 半分の寸法 ” にはこだわらないようにしています。

お太鼓と胴前をつなぐ“ 山 ” の辺りで幅増しをするのです。
帯を畳んだ時に、お太鼓幅から胴が出っ張る以外は何の問題もありません。
芯はこんな感じですね。

まず幅増しした10cmのところを先に帯に固定します。
それからお太鼓側はタレに向かって、胴側はテに向かって、芯を留めていけばズレたり・ヨレたりしません。
10cmよりもっと幅を取って緩やかに増やしたり・減らしたりするほうが、仕上がりは自然な感じかもしれませんが、10cmくらいの短い区間でケリをつけるほうが、気遣いが短期に終わるので私向きなんです。