でも革にステッチを加える時、“曲線キルターで縫う?”“手縫いで縫う?” と作業の度に悩んでしまいます。

バッグの本体を組み立てる縫製部分は当然ミシンで縫うのですが、こういう飾りを目的としたステッチは葉っぱの幅にピッタリステッチ幅が収まらないと綺麗に見えない。
微調整を考えると刺繍のように手縫いかな・・・と革を縫い始めるけれど、当然、手は疲れるし肩も痛くなる。
終わる頃には 「 やっぱりミシンを使って縫えばよかった・・・ 」 と思ったりします。
『 曲線キルター 』 はその名の通り曲線ラインをキルティングする為の刺繍用ミシン押さえです。 ( 存在も知らないという方の為に念のため )
曲線キルターはフリーに縫うものを回して自由にステッチを作る道具で、ミシン針と連動して針が上がると程なく押さえが解除され、その瞬間に自分がココだ!と思う次の縫い目まで任意の位置に移動し、針が降りてくると押さえが先に下りてシッカリ生地を挟み、通常の様に縫えるようになっている物です。
針が上がる → 解除 → すばやく生地移動 → 押さえられる → 針が刺さる
そのリズムは餅つきに似た感じ・・・縫う人のリズム感も必須!
モタモタしたり動かし方が悪いと、無常にも見当違いの場所に針がブスッ。


もちろん写真のような押さえの動きは押さえのレバーを下げた状態で自動的に繰り返されます。
自由な位置に移動するということは、送り歯を完全に無くさないとダメなので、送り歯の高さが調整出来るプロ用ミシンにしか付けられないかもしれません。
それと、送り歯がある時のように自動で均等間隔の縫い目が仕上がるものではなく、すべて自分の手の細かい動き次第なので、かなり緊張感漂う道具です。